
夜の闇を猥褻色に染めろ! 負けっぱなしの人生を抱えた男たちが立ちあがった。
目標は全国1万台の自動販売機。
みずからカメラを手に取り、みずから被写体となる。
恥もプライドも捨てて、男たちは未知のメディアへと挑んだ
これは、誰にも知られずこっそりとエロ本を買うという男たちの理想に
雄々しくも挑んで破れて行った者たちの物語である。
BGMはもちろん中島みゆきです。でも著作権のカンケーがあるので、自分でCD買って下さい。

| 長いあいだ人類が夢に描いていた理想。それは、誰にも知られることなく、エロ本を手に入れる、……何よりもそうした行為であった。 インターネットで居ながらにして世界のエロ画像を入手できる、今でこそその夢はほぼ実現されたのだが、そんな現在を遡ること二十数年。もちろん陰毛は解禁されてなく、ビデオすらまだ普及していない。まさに、マス掻き猿の小僧たちにとっては、エロ本の写真を念力でパンティー透視することが、エロ劇画の執拗なまでの食い込みの描写が、人生のすべてという時代だった。 けれど現実は厳しい。 エロ本を買うためにわざわざ電車に乗り、遠くの街まで旅をして知らない店で買う。が、それも意地の悪い店番の婆さんに邪魔されて売って貰えなかったり、サンドイッチにするために必要もない本まで買ったり、と、それは何の不安もなく育ってきた子供たちが初めて大人の世界の厳しさに触れる、一種の通過儀礼ですらあった。 ……いや、間違っているのは社会の方だ。子供たちがエロ本を読みたがるのは、造反有理なのだ。 そんな叫びとともに立ちあがった男たちがいた。ヘルメットをかぶり、角材を手に学生運動を戦い、破れた者。ミュージシャンへの夢半ばにして挫折した者。エロ劇画の可能性に未来を描く者。 自販機エロ本。かつて、夜の街の片隅にたたずむ無機質な機械に、夢を見た男たちがいた……。 |
第一章 自販機ポルノ創成期へ
第二章 劇画アリスの伝説
第三章 我、遠方に行かん
第四章 女の読まないレズ雑誌
第五章 撮影の苦労と幸福と
第六章 自宅でハッセル裏使い
第七章 セーラー服戦国時代
第八章 菊一文字の伝説
第九章 裸の少女たち
NEW第10章 偽物少女の活躍NEW
NEW第11章 B5判64ページの夢NEW